冷暖房の考え方を変える



『吹き抜けは、必要の無い空間まで空調してしまうので光熱費が高くなる』

この考え方は、人が居る部屋だけを空調することが前提で、人が居ない部屋やトイレ、ましてや廊下を空調するのは光熱費の無駄になるという考え方です。


家全体暖房

確かに、人が居ない部屋まで十分な空調をすることは無駄かもしれません。
しかし、断熱がしっかりしていてエネルギーのロスが少なく、季節の太陽光の適切な監理がおこなわれていれば、家全体をある程度快適な温度に保つことはそれほど光熱費がかかることではありません。

東京近郊であれば、30坪程度の住宅に対して15畳用くらいのエアコン1台で夏は28度位,冬はこれも15畳用のFF式ファンヒーター1台で18度位いの温度に保つことが可能です。
これは、リビングを快適な温度に保つ程度の空調で、家全体をある程度快適な状態に保つことが可能だということです。

リビングを空調するのと同じ光熱費で、家全体を快適な住環境に保てるならば、それに越したことはありません。部屋を出て寒い廊下を歩いて更に寒いトイレや洗面室に行くと言ったことが無くなるのですから。


『部屋の個別冷暖房から、家全体の冷暖房へ』この考え方の切り替えが必要です。

この考え方の切り替えにより、吹き抜け空間は空調のエネルギーロスの対象から、効率的な家全体の空調に必要な空間に変わるのです。